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施工中は、施主様と一番話す機会の多い現場監督。建築現場を取りまとめ、つつがなく竣工に漕ぎ着けるため、監督の仕事は多岐に亘ります。
現場での指揮の他に、業者との打ち合わせ、お客様や近隣の方への対応、建材の発注、見積もりの作成などなど。
現場の営業とも言える「現場監督の仕事とは?」
施工管理二年目の新人監督と、経験豊富なベテラン監督へのインタビューです。
現場の営業とも言える「現場監督の仕事とは?」
施工管理二年目の新人監督と、経験豊富なベテラン監督へのインタビューです。


- ――監督の仕事について、概要を教えてください。

- はい。施工計画を立てること、現場の工程管理と、安全管理、資材の発注、見積もりの作成、お施主様との打ち合わせ、業者さんとの打ち合わせ……

- 竣工後のアフターメンテナンス。
- ――ずいぶん沢山ありますね。

- 多能技能工と同じように、平成建設の監督は現場の仕切り以外に色々やるんですよ。

- ――監督の重要な仕事のひとつ、工程管理についてお尋ねします。 お施主様にとって、建築の遅れはとても気になるところだと思いますが、施工計画が遅れる事というのは良くあるんですか?

- そうですね……施工計画というのはあらかじめ立てておくんですが、えー、去年の冬は相当雨が多かったので、外部の業者さんに発注している業務にかなり遅れが生じてしまって……

- なんでそんなにガチガチなんだよ。笑えよ。普通に喋れよ。

- すみません(笑)。ええ、どうしても天気の関係とか、資材の関係とかで予定通りに行かない事もあります。 もちろん 日程を調節して、工期内には間に合わせるようにはします。ただ、社外の人にあまり無理を言う訳にはいかないので……

- 自社内でやれるところは結構調整が効くけどね。日程を変えたり、工程を組み替えたり、雨の日でも進められる所までやって貰ったり。 外部発注が多いと、そういうところの融通がとても利きにくい。社員じゃないから、あまり無理を言ってこちらの都合を押し付ける訳にはいかないし、工期も長めに取らないといけないから、工程が全然違うものになるし。
- ――外部委託の場合の日程と、社内施工の場合の日程は全く違いますか。

- 全然違うね。そういう意味ではうちは工程の大部分を社内で消化しているので、工期の調整が付きやすいと言えます。 たとえ遅れが生じても柔軟に対応できるし、そもそも無駄のない、短い工期を組める環境だから。
- ――それでも天候のような不可避の部分で遅れが生じてしまう可能性はあります。工程を組む時、ある程度変更があるのは最初から折り込み済みですか?

- もちろん。

- ……。

- 例えば雨が多い季節なら、その要素も考えて工程を組みます。夏の現場なら、職人さんの体力の消耗を考えて一日の休憩時間を多めに取る。 無理をしたら効率が落ちるだけだし、怪我なんかしたら大変。色んな要素を織り込んで、無理・無駄のない最短の工程を計画する。工程は、ただ数字上で出せる日程ではないんです。

- ……。

- 新人との差を見せ付けてみました。参考になるだろ。

- ……はい(笑)。
- ――監督初年度は、勉強することも多かったのでは?

- 1年目は主に大先輩の監督の下で指導して貰うんですけど、本当に毎日が勉強でした。工務として現場には出入りしてたけど、監督になると全然違うから。監督やってみて初めて、こんなに大変なのかと。工務の時とはまた違った大変さがあるんだって。
- ――何か業務的なコツは掴みましたか?

- そうですね……人によって作業の進め方は全然違うので、先輩たちの現場を沢山見せて貰って、ああこの人はこうやるのかって比べて、その中で自分にとって一番良いやり方を勉強しています。平成建設は監督の数が多いので、それぞれの現場に個性があって面白いですよ。

- 良いとこだけ盗めばいいじゃん。

- ハイ。いいとこどりで(笑)。

- ――平成建設では、新入社員は全員、一度工務部に配属されて現場の仕事を経験します。その経験は現場監督としての業務に活かされていますか?

- 活かされてると凄く感じます。大工さんの仕事や工務部の仕事、現場の流れが良く分かるから、見ていて「次はああして貰おう」とか自然に出てきます。 一年間工務部にいたことで、凄く勉強になったと思いますね。 あと、一番活かされてると思うのは人間関係。現場の職人さんたちとは一年前からお互いに知り合いなので、監督になって初めて「お願いします」って言うのと違うじゃないですか。言葉をかけやすいし、仕事を頼みやすいし、意思疎通がしやすいというか、顔なじみだし。色々助けて貰っています(笑)。

- 実際の作業の流れが感覚で分かるから、無駄のない工程が組める、とは思う。あとは意地がねえ。
- ――意地ですか?

- お互い良く知ってるから、仕事に意地が出る。変な仕事をして、あいつの現場はダメだとか絶対言われたくないでしょう。
- ――内製化することで職人と監督の距離が近くなるわけですが、それも関係していますか?

- してると思う。職人さんたちは良く見てるんですよ。監督の仕事。それで、その現場についてもよく分かってる。 監督の采配は職人さんたちの作業効率にも関係するから、そういうところはシビアです。 現場の職人さんたちが監督をしっかり見ているから、 変な仕事は絶対にできないんです。もちろん、逆に監督も職人さんの仕事をじっくり見ているんですけどね。 お互い変な仕事は見せられないと意地を張り合って、結果的に良い仕事ができていると思います。 同じ会社内の人間だから、注意する時に遠慮がない(笑)。 下請会社と元請会社のような力関係はない。
- ――ちなみに、現場を上手く回すコツというのは…?

- それはもちろん、企業秘密。

- 企業秘密!?

- 秘密だよ。まあ、人によってやり方は違うんだから、自分のコツは他人には薦めないよ。監督によって現場の雰囲気は全く違うから。 ただ、施主様にしろ、職人にしろ、設計にしろ、業者にしろ、監督って人と接する事が本当に多い仕事だから、やっぱり基本は良い人間関係を築くことかな。 でもそれはスタート地点だから。

- おお……

- 現場を上手く纏めるのがスタートラインで、大前提。その上で、職人や業者にいかに気持ちよく仕事をさせてあげられるか。 それが監督の仕事。頭から押さえつけちゃうのも楽だし(笑)、上手くやるのも手だし。……まあ自分の現場は、もう笑顔の絶えない……(笑)

- 笑顔の絶えない、素敵な現場(笑)!

- ――デスクワークというのは、主にどんな仕事ですか?

- 発注、見積もり、色々です。大体一人で3~4件の物件を抱えているので、昼間に現場に出た日は、夜に会社に戻ってからやります。 仕事を覚えなくてはいけないのが大変なんですけど、普通なら任せてもらえない仕事までやらせて貰えるのは、有難いなと思います。 色んな事ができるようになるので……

- うちでは現場監督はただ現場の仕切りをするだけじゃなく、資材の発注管理なんかもやるからね。 発注部門とか資材管理部門がある会社と違って、全部監督が管理します。 3~4件ぐらいで丁度良いんじゃないかな。 これ以上多くなると、現場もデスクワークも目が行き届かなくなっちゃうから。
- ――1人で3~4件の監督というのは多いんでしょうか、少ないんでしょうか?

- えー、それは少ない方……ですよね?

- 少ないと思うよ。現場の仕切りだけをやる監督は、もっとずっと沢山の物件を担当してるから。 資材管理をする人を5人、監督を10人雇用するより、両方できる人間を15人育てるのが平成建設。 全部監督ができちゃえば、アレどうなってんの、いつ来るのなんて話はないからね。自分で管理してるから自分が一番良く知ってる。
- ――工事現場での仕事について教えてください。

- 現場に言ったら、常にその現場の問題点を探す。
- ――問題点を、自ら探して歩くんですか?

- そう。だってそれが監督の仕事だから。そうじゃなかったら現場に行く必要なんかない。行っても無意味ですよ。 一見問題がなさそうに見える場所でも、敢えて問題点を探して、常に改善していく。自ら問題点を提起する。上手く回ってたなら、もっと上手く回す。そういう職業意識がないと駄目です。

- うちの大工さんたちも、同じように問題提起をしてくれます。 監督現場が3~4件というのは少ない方なんですけど、それに加えて、実際に施工している職人さんたちの意識が高くて、 逆に監督に「ここをこうしたらもっと良くなるんじゃないの?」なんて言ってくれるのがありがたいと思います。
- ――しっかり監督しないと現場が手抜きする、なんてことは……

- あり得ないね(笑)。そんなレベルの低い話じゃないですよ。 しっかり工事するのは当たり前、その上で効率を上げたり、施主様の希望を活かしたり、うちの職人さんたちとは、そういう高いレベルでの話ができる。
- ――ところで工事中の現場には結構頻繁にお施主様がいらっしゃるものですか?

- それは人それぞれですね。共働きの方だと平日は来たくても来れないというのもあるだろうし。 そういう場合はご連絡して頂ければ、休日に営業や設計と一緒に現場を案内します。 今はね……インターネットとかで、色々情報が手に入るじゃないですか。 だからお施主様の質問は結構専門的だったりしますよ。こっちも勉強して、ちゃんと何でも答えられるようにしてます。

- お施主様にとっては、新人だからとか若いからなんて事は関係がないので、 前もって色んな事をしっかり頭に詰め込んでから現場に行くようにしています。 現場では、お施主様とお話していること自体が、凄く勉強になります。今、3つの現場を行き来してるんですけど、 それぞれの現場が全く違う工事をしているので、それもとても勉強になります。 今のうちに色々経験して、苦労しとけと、自分を指導してくれている監督も良く言ってますし。

- 若い頃の苦労はした方がいいからねぇ……

- ――監督は現場の「営業」でもあるわけですが、お施主様とのお付き合いは長いのでしょうか。

- お施主様とのお付き合いは、地鎮祭での顔合わせから始まって、アフターメンテナンスまでずっと続きますよ。 この前もメンテナンスに伺ったお宅で、そろそろ洗面台をリフォームしたいんだけど、なんてお話を頂きました。 そういう良好な関係をずっと続けていけるのが理想かな。
- ――工事中はどうしても近隣の方にご迷惑がかかると思います。ご近所の方への対応などで気をつけていることは?

- 掃除は毎日綺麗にして、現場は整理整頓して、工事前にはご挨拶に伺って……

- 住宅の場合は、商業物件とは違ってご近所の方も「お互い様」だって分かってくれているので、比較的トラブルは少ないですよ。 ただそれでも、何かクレームが発生した時は、営業や設計と連動して迅速に対応しています。 工事をして終わりじゃないからね。 お施主様はこの先もその土地で暮らしていくのだから、自分たちの工事が原因でご近所との関係が悪くなるなんて事は絶対駄目でしょう。
- ――平成建設の現場は整理整頓されているとお褒めの言葉を頂く事があります。現場を綺麗に保つメリットとは何でしょうか。

- 現場を整頓すると、仕事の能率が全然違います。意識もしっかりするし。大工、工務共にその辺は良く分かってくれているので、 協力していつも綺麗な現場を維持してくれています。

- 工事現場ってね、会社の看板が出てるでしょう。だからそれは、1つの広告でもあるわけです。 たまたま通りがかった人が見て現場が汚ければ、なんだこの会社って思われるし、逆に綺麗なら良い印象を持つ。だから絶対に汚い、乱雑な状態にはしてはいけないんですよ。
- ――最後になりましたが、平成建設の現場監督に向いているのは、どんなタイプでしょう?

- 学ぶことが凄く多い仕事なので、常に新しい知識を学ぼうとする姿勢が必要なのかな……と。自分自身にもそう、言い聞かせています。

- 自分で全部切り盛りしたいと思える人。大手ゼネコンと違って、平成建設では監督は機械的に現場を回す歯車ではないので。 現場の全体を見て、把握して、自分の手で動かすということを「やってみたい」と思える人を歓迎します。

平成13年入社。住宅、商業施設、就学施設、マンションなど、様々な建築現場を管理。経験豊富な監督。
平成19年入社。1年間工務部に所属後、住宅部の施工管理に異動。ただ今新人監督として、がむしゃらに現場を走り回る日々。




