リフォーム部 平安山彰
入社したての頃はまだ大学生気分で、工務部もサークルのようなテンションでした。仕事も「どっちが早く終わらせるか競争だ!」みたいな感じで、何かと競い合っていましたね。 時々住宅の現場に入ると大工の仕事を見る機会があって、そういう時は家が出来ていく様子を 憧れの眼差し で眺めていました(笑)。
希望通り大工工事部に配属になりましたが、勤務先は土地勘のない厚木支店。最初の頃はあまり外出しませんでした。この時ばかりはルームメイトがいて良かったです。 ここでも「早く、美しく」をチーム内で競い合って、モチベーションに繋げていました。 競争、モチベーションアップ、時間短縮、技術向上 という、良いサイクルで仕事ができたと思います。
厚木で一年ぐらいマンションの大工をやって、静岡に戻ってきた後は住宅も手掛けるようになりました。 厚木は熱血、静岡は寡黙な職人が多いという印象。 厚木時代のような勢いはなくなりましたが、住宅の造作も任せて貰えるようになって、一つ一つの作業で どれだけ自分が出来るようになったのか を実感でき、嬉しかったのを覚えています。
この頃からリフォームの受注が増え、リフォームの現場に入ることが多くなりました。
そしてある日の仕事中、リフォーム部の部長から着信があり「仕事帰りに顔を見せて」と…
何か失敗したかな、怒られるかなとびくびくしながら向かうと、そこで「リフォーム部に来ないか」と誘われました。
実はその少し前、社内で 社長に 呼び止められて「お前は営業に向いている」という話をされていたんですね。
だから「ああ、あれはこのことだったのか」と腑に落ちました。
沢山社員がいるのに、一人一人の働き方をちゃんと見てくれているのは凄いと思います。
実はリフォーム現場で監督の仕事を見ていて、色々面白そうだなと思っていたので、後日、お受けしますと返事しました。
最初の半年は上司とペアを組んで仕事。大工時代にはやらなかったこと、積算や現場管理、契約などについて一生懸命勉強して、半年後には現場にポンと投げ出されましたね(笑)。
リフォームは 即戦力であることが求められる ので。
そろそろ中堅と呼ばれる年齢になって、仕事に対する考え方も変化しています。
昔のような、持ちつ持たれつのアットホームな現場も恋しいですが、多くの現場を担当している今、仕事量やスケジューリングのコントロールの重要性について、改めて考えるようになりました。
リフォーム監督は、営業し、契約を頂き、図面を起こし、材料を入手し、自ら叩いて建物を作る。
平安山のように建築を包括的に取り扱いたいと思う人間にとって、これは魅力的な仕事だろう。
ただし、誰もができる仕事ではない。営業としての対応力、監督としての俯瞰力に加え、職人としての技術力も求められる、中々狭き門なのである。
加えてリフォームの現場は「開けてびっくり」、解体途中で予想不能な事態に陥ることも珍しくなく、問題解決のためのアイディアやひらめきも重要になる。
数年間建築に携わった後に「営業として」「設計として」「監督として」「大工として」では満足できず、建築の全てを自分の手の中に収めてみたいと思った暁には、ぜひチャレンジしてほしい。
リフォーム監督の魅力は一言でいえば「ひとり親方」。営業、設計、監督、大工の全てを一人で担当し、渉外役を一手に引き受けます。
建築現場の全てを自分でコントロールできるのが魅力です。極端な話、一人で工務店すべての業務を担当しているわけです。
「家づくり」の流れを把握できるという意味では、とても面白いポジションです。
実はリフォーム部に転属したのも、水道、クロス、配電などの色んな業者さんと関わり合いが持てるからで、自分が知らない彼らの仕事を見ていると、凄く面白いなと思いますね。
そのうち配管も自分でやってたりして……
小さい頃に家を建て替えたんですが、家が出来上がっていく様子が面白くて、良く現場に行きました。その体験が印象に残っていて、進学の際に建築分野に進みました。 僕の就活時、平成建設は大卒で大工を採用していた唯一の企業でした。面接に行った時、活気や楽しそうな雰囲気を感じましたね。
職人のころは「ものづくり」だけだったけれど、リフォーム部では更に「お金の流れ」が入ってきます。お金が絡むことで責任が重くなるし、怖いんですけど、工事全体の流れが把握できるので俄然仕事が面白くなりましたね。
先日第二種電気工事士の資格を取りました。打ち合わせの時、わりと「コンセントの位置を変えたい」とか「照明を変えたい」という話が多いんですよ。 となると、その場で「じゃあちょっと見てみますね」というお話ができた方がいいでしょう。インターネットや電話回線が苦手な方も多いですしね。 先日現場で海外製のAV機器を扱ったんですが、面白かったですね。最近メカ系が楽しいです。
人当たりが良い人。メンタルが強い人。
ご近所トラブルは、どんなに気を付けていても完全には避けられないんです。だからそうなった時、どうやってその場を収めるかということが重要になる。
相手の要望を辛抱強く聞き、解決するための知恵を出せないと続きません。
営業的な要素も多いので、決断力も必要。お客様と話ができないのは駄目だけれど、押しすぎるのも駄目。
現場の知識なんかは数年経験すれば身に付きますが、こういう適性は簡単には身に付きませんね。